帯状疱疹の疑いで医療機関を受診する際、医師に自分の症状や状況を的確に伝えることは、正確な診断と適切な治療を早期に開始するために非常に重要です。しかし、いざ診察室に入ると緊張してしまったり、何を伝えれば良いのか分からなくなってしまったりすることもあるでしょう。事前に伝えるべきポイントを整理し、準備をしておくことで、スムーズなコミュニケーションに繋がります。まず、最も重要なのは「いつから、どの部位に、どのような症状があるのか」です。痛みが始まった正確な時期、痛みの性質(ピリピリ、ズキズキ、チクチク、焼けるような痛みなど)、痛みの強さ(日常生活への支障度、夜も眠れないほどかなど)、そして発疹や水疱(水ぶくれ)が現れた時期、その場所(体の右側か左側か、どの神経の走行に沿っているかなど)、発疹の数や広がり具合などを具体的に伝えましょう。次に、「過去に水痘(みずぼうそう)にかかったことがあるか、あるいは水痘ワクチンを接種したことがあるか」も重要な情報です。帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化によって起こるため、この情報は診断の手がかりとなります。また、「症状が現れる前に何かきっかけがあったか」も伝えましょう。例えば、疲労やストレスが溜まっていた、風邪をひいていた、睡眠不足だった、あるいは何か病気の治療中だったなど、思い当たることを伝えます。そして、「痛みや発疹以外の症状があるか」も忘れずに伝えましょう。発熱、頭痛、全身倦怠感、めまい、難聴、顔面神経麻痺(顔の動きが悪い)など、他の症状があれば、それが合併症のサインである可能性もあります。過去の病歴や現在治療中の病気(特に免疫力が低下するような病気や、免疫抑制剤・ステロイド薬の使用など)、服用している薬(市販薬やサプリメントも含む)、アレルギーの有無なども、医師にとっては重要な情報です。これらの情報をメモにまとめて持参すると、伝え忘れを防ぐことができます。特に、発疹の写真を撮っておくと、診察時に役立つことがあります。遠慮せずに、自分の言葉で正直に、そして具体的に伝えることが、より良い治療への第一歩となります。
帯状疱疹で病院へ!受診時の伝え方と準備