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暑さで気持ち悪い!まず行うべき緊急対処法
夏の厳しい暑さの中、急に気分が悪くなったり、吐き気をもよおしたりすることは誰にでも起こり得ます。これは、体が暑さに対応しきれず、熱中症の初期症状が現れているサインかもしれません。放置すると重症化する危険性もあるため、迅速かつ適切な応急対処が非常に重要です。もし、自分自身や周囲の人が暑さで気持ち悪くなった場合、まず行うべき緊急対処法を覚えておきましょう。第一に、涼しい場所へ避難することです。直射日光の当たる屋外や、高温多湿な室内から、風通しの良い日陰や冷房の効いた涼しい場所へ速やかに移動します。もし屋内であれば、エアコンの設定温度を下げたり、扇風機をつけたりして、環境温度を下げることが大切です。第二に、衣服をゆるめ、体を楽にすることです。ベルトやネクタイ、襟元のボタンなどを外し、体にフィットするような衣類はできるだけ緩めて、体からの熱の放散を助けます。可能であれば、上着などを脱がせるのが望ましいです。第三に、体を冷やすことです。濡らしたタオルやハンカチ、あるいは氷嚢(なければ氷をビニール袋に入れタオルで包んだもの)などを、首筋、脇の下、足の付け根といった太い血管が通っている部分に当てて、体温を効率よく下げます。霧吹きなどで体に水をかけ、うちわや扇風機で風を送るのも効果的です。第四に、水分と塩分を補給することです。意識がはっきりしていて、自分で水分を摂取できる状態であれば、スポーツドリンクや経口補水液、あるいは食塩水(水1リットルに対し食塩1~2グラム程度)などを少量ずつ、こまめに飲ませます。ただし、意識がない場合や、吐き気が強くて飲めない場合は、無理に飲ませてはいけません。これらの応急対処を行っても、症状が改善しない、悪化する、あるいは意識障害(呼びかけに反応しない、言動がおかしいなど)、けいれんといった重症のサインが見られる場合は、ためらわずに救急車を呼び、医療機関での専門的な治療を受ける必要があります。