子どもが発熱し、同時に体に発疹が現れた場合、家庭でどのようなケアをすれば良いのか、そしてどのタイミングで医療機関を受診すべきなのか、保護者の方は不安になるでしょう。適切なホームケアと受診の目安を知っておくことが大切です。まず、ホームケアの基本は、安静と水分補給です。発熱や発疹は体力を消耗します。無理をさせず、静かに過ごせる環境を整え、十分な睡眠をとらせましょう。水分補給は、脱水症状を防ぐために非常に重要です。湯冷ましや麦茶、子ども用のイオン飲料、経口補水液などを少量ずつ、こまめに与えましょう。食欲がない場合は、無理に食べさせる必要はありませんが、水分はしっかりと摂らせるようにします。食事は、消化が良く、喉越しの良いもの(おかゆ、うどん、ゼリー、プリン、すりおろしたリンゴなど)が適しています。皮膚のケアも大切です。汗をかいたらこまめに着替えさせ、皮膚を清潔に保ちましょう。発疹にかゆみがある場合は、掻き壊さないように爪を短く切り、患部を冷やすと症状が和らぐことがあります。医師から処方された塗り薬があれば、指示通りに使用しましょう。入浴は、熱が高くぐったりしている時は避け、熱が下がり元気があれば、ぬるめのお湯で短時間で済ませるか、シャワー浴が良いでしょう。ただし、水疱瘡など、水疱を破らないように注意が必要な場合もあります。次に、受診の目安です。まず、生後3ヶ月未満の赤ちゃんが発熱した場合は、重症化しやすいため、すぐに医療機関を受診しましょう。それ以上の年齢の子どもでも、高熱が続く(例えば、38.5℃以上の熱が2~3日以上続く)、ぐったりしていて元気がない、水分も全く摂れない、嘔吐や下痢が頻繁で脱水症状が疑われる(おしっこの回数や量が減る、口の中が乾燥しているなど)、呼吸が苦しそう、顔色が悪い(チアノーゼ)、けいれんを起こした、意識がおかしいといった場合は、速やかに医療機関を受診してください。また、発疹の様子が普段と違う、急速に広がっている、あるいは強いかゆみや痛みを伴う場合も、医師の診察が必要です。自己判断せずに、不安な点があれば早めに小児科医に相談しましょう。