麦粒腫(ものもらい)の原因として、不衛生な手で目をこすることや、コンタクトレンズの不適切な使用などがよく知られていますが、実は日常生活の中には、他にも意外な原因が潜んでいることがあります。それらを知っておくことで、より効果的な予防に繋がるかもしれません。まず、前髪の刺激です。特に、前髪が目にかかるような髪型をしている場合、髪の毛がまぶたやまつ毛に触れることで、物理的な刺激となったり、髪の毛に付着したホコリや細菌が目に侵入したりする可能性があります。これが、麦粒腫の引き金となることがあるのです。こまめに前髪を洗ったり、目にかからないようにピンで留めたりするなどの工夫をすると良いでしょう。次に、寝具の衛生状態です。枕カバーやシーツ、布団カバーといった寝具は、寝ている間の汗や皮脂、フケなどが付着しやすく、ダニや細菌が繁殖しやすい場所でもあります。汚れた寝具に顔をうずめて寝ていると、まぶたに細菌が感染し、麦粒腫の原因となることがあります。寝具はこまめに洗濯し、天日干しや布団乾燥機などで乾燥させ、清潔な状態を保つように心がけましょう。また、タオルやハンカチの共用も、細菌感染のリスクを高めます。特に、家族にものもらいの人がいる場合は、タオル類は必ず個人専用のものを使用し、分けて洗濯するようにしましょう。アイマスクやホットアイマスクといった目元ケア用品も、清潔に使用することが大切です。繰り返し使用するものは、定期的に洗浄・消毒し、雑菌が繁殖しないように注意しましょう。さらに、花粉やハウスダストといったアレルゲンも、目のかゆみを引き起こし、無意識のうちに目をこすってしまうことで、細菌感染のリスクを高めることがあります。アレルギー体質の人は、アレルゲン対策も重要になります。これらの意外な原因にも目を向け、日頃から身の回りの衛生環境を整え、目に刺激を与えないように心がけることが、麦粒腫の予防には大切です。
前髪や汚れた寝具も?意外な麦粒腫の原因