鏡で喉の奥を見てみたら、赤い斑点やブツブツができていて驚いた…。そんな経験はありませんか。大人の喉に赤い斑点が現れる場合、その原因は様々で、比較的軽いものから注意が必要な病気まで考えられます。まず、最も一般的な原因の一つが、ウイルスや細菌による「咽頭炎(いんとうえん)」や「扁桃炎(へんとうえん)」といった喉の感染症です。風邪やインフルエンザ、アデノウイルス、あるいは溶連菌などに感染すると、喉の粘膜が炎症を起こし、赤く腫れたり、赤い斑点や出血斑(小さな内出血)、白い膿(白苔)などが付着したりすることがあります。喉の痛みや発熱、咳、痰、全身倦怠感といった他の症状を伴うことが多いです。次に、刺激性の物質の吸入や、過度な声の酷使、乾燥なども、喉の粘膜に炎症を引き起こし、赤い斑点のように見えることがあります。例えば、タバコの煙や化学物質、ホコリっぽい空気、あるいは大声で長時間話したり歌ったりした後などに起こりやすいです。また、アレルギー反応によって、喉の粘膜に赤い斑点や腫れ、かゆみが生じることもあります。特定の食べ物や花粉、ハウスダストなどが原因となることがあります(咽喉頭アレルギー)。稀ではありますが、手足口病やヘルパンギーナといった、主に子どもに多いウイルス感染症に大人がかかった場合も、喉の奥に水疱や赤い発疹が現れることがあります。さらに、非常に稀ですが、白血病などの血液疾患や、血管炎といった自己免疫疾患の一部として、喉の粘膜に出血斑や点状出血が現れることもあります。そして、見逃してはいけないのが、咽頭がんや喉頭がんといった悪性腫瘍の可能性です。初期には自覚症状が乏しいこともありますが、進行すると喉の違和感や痛み、声がれ、飲み込みにくさ、そして粘膜の色の変化やしこり、赤い斑点などが現れることがあります。このように、大人の喉の赤い斑点の原因は多岐にわたるため、自己判断せずに、症状が続く場合や他の気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
大人の喉に赤い斑点!考えられる原因とは?