ドキドキと心臓が早く打つ、手が震える、汗をかきやすい、体重が減ってきた、目が飛び出してきたように感じる…。これらの症状に心当たりがあるなら、それは「バセドウ病」のサインかもしれません。バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまう自己免疫疾患の一つで、甲状腺機能亢進症の代表的な原因疾患です。放置すると、心臓に負担がかかったり、骨がもろくなったり、あるいは稀ですが甲状腺クリーゼという命に関わる状態になることもあるため、早期の診断と適切な治療が非常に重要です。では、このバセドウ病が疑われる場合、まずどの診療科を受診すれば良いのでしょうか。最初に相談すべき診療科としては、内分泌内科または代謝内科が挙げられます。これらの診療科は、ホルモンや代謝に関わる病気を専門としており、甲状腺疾患の診断と治療において中心的な役割を担います。医師は、問診(いつから、どのような症状があるか、家族歴、既往歴など)や診察(甲状腺の腫れの有無、眼球突出の有無、脈拍数、手の震えなど)に加え、血液検査(甲状腺ホルモン値:FT3、FT4、甲状腺刺激ホルモン:TSH、そしてバセドウ病の原因となる自己抗体:TRAbやTSAbなど)を行い、バセドウ病であるかどうかを診断します。また、甲状腺超音波(エコー)検査や甲状腺シンチグラフィといった画像検査が行われることもあります。一般的な内科やかかりつけ医も、バセドウ病の初期対応を行ってくれることがあります。まずは身近な医師に相談し、症状や検査結果に応じて専門の医療機関を紹介してもらうという流れも良いでしょう。特に、動悸や息切れ、体重減少といった全身症状が強い場合は、内科的な視点からの診察も重要になります。眼球突出などの眼症状が顕著な場合は、眼科との連携が必要になることもあります。自己判断せずに、まずは専門医の診察を受けることが、適切な治療への第一歩となります。
バセドウ病かも?最初に相談すべき診療科